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あらすじ
舞台は19世紀末、栄華極まる大英帝国。魔都ロンドンの地下には闇と神秘の魔術ブームが広がっていた。
黒い輝きに惹かれる人々は数知れず、ブームは貴族から労働者までもを巻き込む熱を見せる。
しかしそんな社会において異議を唱える者たちがいた。彼らは魔術否定派。文字通り魔術の存在を否定する勢力だった。
ここに綴られるのは汚らわしき魔術を否定すべく戦った男たちの物語である。なお彼らは正義の味方ではないし、さして高潔でもないことを断っておく。
――我々はただの詐欺師だよ。
本物の『魔術』を使うがね。
ある日、悪名高きニューゲート監獄から一人の男が出所した。
ツイードを着こなす中年紳士、その名はブラック。彼こそは魔都にはびこる魔術を否定すべく雇われた、英国一の詐欺師だったのだ。
信条は「面白ければ全て良し」。巧みな知略にお茶目を添えて、大胆不敵なトリックを仕掛ける。最後に笑う男とはブラックの代名詞である。
そしてブラックが率いるチームも曲者ぞろいだ。スカした役者に偏屈教授、東洋の呪い師に粗野なバーテン、果てには武闘派メイドとウブな若造? こんな連中で大丈夫か!?
――問題ないさ。
イリュージョンにおいて大切なのは1の閃きと、99の遊び心だ。
こんなトリック誰がやる? 紳士の嗜みに限度はないのか?
ワルい7人がクールに騙す、絢爛豪華なブラックマジック・ショー!
本物の『魔術』をご覧あれ。
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