◇13◇ 愛の居場所

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◇13◇ 愛の居場所

    人は、〝独り〟なんだって・・・誰かが言っていたっけ。  だから〝独り〟でも構わないって・・・思ってた。そう、思ってたのに・・・その気持ちを2人の男が揺さぶってきた。  1人は、結局〝独りぼっち〟だと思い知らせてくれた。  もう1人は、(スガ)りたくなる愛をくれた。  いまでも心の中には、後者の彼が居座っている。逢いたい気持ちが私を蝕んで壊していってもけっして・・・逢ったりしない。  哀れまれるのは、ごめんだ。  《 《 『・・・おはよう、月依さん。』 「おは、よう・・・・・・」  微かに彼の声がする。反射的にそっと挨拶を返す。 「若狭さん気が付きましたね。」 「え・・・・・・??」  声の主は、もちろん彼ではない。しかし覚えのある声だった。 「安藤 医師(センセイ)を呼んできます。」 「〝安・・・藤〟・・・・・・って!?」   
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