独りよがりな嘘とキス

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「ひっ……あ……奥っ」  身を捩りながら自分の気持ちのいい場所へと久住を導き自然と腰を浮かせて誘惑する穂高に、久住も負けじとより奥へと侵入を試みる。  蠢く中が久住の精を吸い取ろうとするのをギリギリで耐えながら押しては引いて、また角度を変えて突く。穂高を起き上がらせ膝の上に乗せて腰を掴み思い切り下から突き上げると、汗を飛び散らせながら背中を反らし達した穂高。  そのままベッドに横になった久住を達したばかりの蕩けた瞳で見下ろした穂高は、挑発するように腰をくねらせ再奥へと久住を誘導する。  腰を上下に動かしながら久住を見下ろし、荒く息をしては再奥の気持ちいい場所を自らの動きで突いてイキ続ける。  下から見上げながら持って行かれそうになるのをグッと堪え、穂高が乱れる姿を瞼に焼き付ける。  もう自分でも止められないくらいの快感に先ほどからイキっぱなしの穂高の前を握り込むと一際大きな嬌声を上げてビクンと体を揺らし、思い切り達した。  ぐったりと久住の胸に倒れてきた穂高の背中を抱きしめ、クルリと横に回転すると抱き合ったまま律動を再開した。  動く度に穂高の中はビクつき、訳の分からない声で啼き、無我夢中で久住の腕を掴んだ。痛いくらいに強く、爪痕が残るほどに。 「あ、も……」 「ああ……」  長く堰き止めて我慢していた欲が一気に穂高の中で爆ぜた。  一瞬、意識が遠のきそうになるくらいの快楽が全身を走り、言葉もなく繋がり合ったまま小さなキスを幾度か重ねているうちにいつしか二人とも深い眠りに就いていた。
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