手のひらカラ

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君と手を繋いだ。     僕の手は緊張してたせいで少し汗ばんでいた。   君は僕が手を握ると頬を紅く染めすぐにうつむいてしまった。   嗚呼なんて可愛いんだろう…   初めは軽く繋いでいた手。 だんだん固く強く離れないようにしっかりと繋がれた。       君は相変わらず照れて視線は合わせてくれないけれど、確かに笑っている。   初めて繋いだ手はお互いに少しずつ熱を帯びていく。     手を繋いでいる間、僕はずっと君を眺めていたんだろう。     時間の流れは緩やかに感じられる、だがそれでいて時計の針は急ぎ足で回って行く。     僕達は手を繋いでいる間一つの生命体になった様だった。       君に心臓の鼓動が聞こえているみたいでどこか恥ずかしい。   君の小さな手は僕の手にすっぽりと収まってしまう。 その色の白い丸くて小さな可愛らしい手も、大きな丸い瞳も、真っ赤な頬も…今だけは僕のモノ。       僕の愛しい人。       君と手を繋いでいたたった数分… 僕は世界中の誰より幸せだっただろう。   kissしたり抱き締めたりするのとは違う…   もっと純粋でただただ君が好きだと伝えることの出来るコト。         僕の手は緊張してたせいで少し汗ばんでいた。   君は僕が手を握ると頬を紅く染めすぐにうつむいてしまった。   嗚呼なんて可愛いんだろう…               君の手は何よりも温かかった。
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