特別編・森羅堂先生の講演

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では森羅堂先生より『カリョウビンガの生態特性』についてお話をしていただこうと思います。 「迦陵頻伽は天界ニルヴァーナの審判を司る大変希少なトリです。夢を監視して罪人を捜査するのですが、精神世界を渡る特性を持ち神々でも行き来がムズカシイ異世界へも自在に侵入できます。カーラヴィナとはぼくがニルヴァーナに滞在している時に書庫のそばで地に落ちていた雛を拾ったのが出会いですね。親が名乗り出なかったために、ほくが面倒をみるはめになってしまった。発達に問題があったので親から捨てられたようです。 カリョウビンガはディープラーニングで同じ種同士で情報共有して知識を蓄えるのですがカーラヴィナはそのラインが細くて本能以外のデータ蓄積ができていない。現在は行動療法に切り替えて気長に自分自身が経験を積みデータの蓄積に努めさせているのです。 ・・・雌雄が定かで無いのに、御手洗弁護士は玲子さんとの同居に納得してるのかって?あのですね・・・カーラヴィナはまだ雛なんですよ。子供なんです。だから玲子さんを襲ったりはしませんよ。 ・・・メスでもオスでも中身は変らないと言っているが、そんな事無いだろうって?まあ、確かにそうですね。メスの時にオンナノコの服が着たいと言い出したときは、意味が全く理解できずに困りました。子だくさんの同業者にアドバイスしてもらったりして結構大変だった。 天界ニルヴァーナに放たなくてはならないので育てる環境は自立できるように心がけています。玲子さんとの同居で友達もできたようで発達にいい影響が出ていると思います。もっと幼い頃は体が弱くて瀕死になる事も多かったので感慨深いですね」 森羅堂先生の子育て奮闘記でした。心暖まるお話をありがとうございました。 ・・・機会があれは『森羅堂先生のカーラヴィナ飼育日記』を書いてみたいです(笑)。夜泣きとかに悩まされたとか「オレのお母さんはどこにいるの?」と迫られて困ったとか。書いてみたいです(笑)。 みなさまこれからも【幽薬専門森羅堂】をよろしくおねがいします。ありがとうございました。
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