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「お前って本当良い奴だよな。」
「当たり前でしょ。感謝しなさいよね。」
私は誇らしげな顔をした後に彼は"イェーイ!"と、ハイタッチをしてきた。
それに便乗して私もハイタッチをした。
「マジ、感謝!まさか、プロポーズ大成功すると思ってなかったから、メッチャ嬉しいし、お前のおかげだわ!!」
ニヒッと笑う彼の顔を見た時、私は胸が"チクン"と傷んだ。
最初から分かっていた事じゃないか。
その笑顔は私のものじゃない。
そんなのは分かっている。
悲しい感情は一切見せずに私は精一杯の笑顔で…。
「おめでとう。幸せになりなよ。」
「あたりめーだろ。スピーチは25年付き合いのお前に任せたからな!」
「…はいはい。分かってるよ。」
私は呆れながらも受け応えた。
あーぁ。
告白する前にフラレてやんの。
でも、仕方ないか。
彼は最初から私の事なんて、ただの"友達"にしか見てないんだから…。
そして、この日…私は彼に対しての恋心を捨て。
彼にとって"良い友人"を装った。
ーENDー
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