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もっ、もう
追いかけて行きたかったけどこのウェディングドレス姿では到底無理
意地悪なんだから
本当にムカツク
そうは思っていたけど、馨が去った後は人が代わる代わる来たのでどうしようもできないし、すぐにそんな彼に競おうと思う気持ちは消えてしまう
そして本番!
介添人が着て、ドレスの裾を引きずりながら控室を出る
披露宴会場の前に到着すると、そこには少し緊張した面持ちの馨が先に到着していた
そして私は介添人に言われるままに二人並び腕を組む
『あと1分後にドアが開きますから』
自分の中でのカウントダウンが始まり胸がドキドキ高鳴る
「馨・・・」
横に並ぶ馨の名前をあえて呼ぶと
「何?」
真剣な顔で答えるから彼の耳元で小さな声で
「I love so much you」
という言葉のプレゼント
きっと馨は小さな声だったにも関わらず聞き取れたのだろう
だって、顔が急に真っ赤になったから
私はそんな馨を見ながら満身の笑みで披露宴会場に足を一歩踏み入れた
I love so much you
私は貴方を好きで好きでたまらない
素直に直接伝えることはできなかったけど、やっと今自分の口から言うことができた
私にとっては最高のタイミングだったけど、馨にとっては・・・?
その後の感想は披露宴が忙しくて聞くことができなかったけど、またいつか落ち着いたら聞いてみようと思う
FIN
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