一章4 『肉の国の狂兵士』※挿絵有

4/8
28人が本棚に入れています
本棚に追加
/739ページ
 「ワーオ!素敵な欠損ネ!! 是非義手を作らせて!!」とテンションを上げられた時には、正直どうかと思った。いやまぁ、感謝はしてる。義手カッコイイし。タダだったし。  アルビが歩行可能になったのもズンコのおかげ。それまでアルビはウチの背中にあった脳維持装置内に入ってただけで、思念魔力での意思疎通や稼働魔力での外部干渉波出来たものの、自身での移動は出来なかった。  「脳だけで生きてるなんて凄イ!! 体いらないの体!!」とテンション高めに押し切られ、今の虫の様な4本の足がついた。足がついても結局ウチ等はあまり離れられないが、自力移動できる分生活は便利になったみたいだ。  ズンコは完全に人型のフルボディをオススメしてたが、値段がえげつなく高く、駆動に使うカロリーもバカにならなかったので丁寧にお断りした。素直にそんな高価なものを貰うのは気が引けたし、維持する費用は実際バカにならない。  今ウチ等は施設に払う料金とアルビを生存させるための培養液の購入用に、武器商店の店員としてバイトでお金を稼いでいる。  と、そんな事を考えながら店に入ろうとした矢先、不意に脳内に映像が入ってきた。連結脳サーバーからのニュースの様だ。     
/739ページ

最初のコメントを投稿しよう!