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5章 村長覚醒編
突如として現れた一角ゴブリンにパーティ全体の緊張感が高まる。
4人パーティ初めての本格的バトルだ。少年とお嬢ちゃんを警戒しつつ、尚且つフォローしながら戦うというのは至難の業だろう。
さて……どう戦闘を進めるべきか? プロの勇者として仲間の生存確率が一番高い作戦を考案し、完璧にやり遂げる責任がある。今の仲間の配置からしてゴブリンは村長1人に任せた方がいいだろう、下手に俺が行くとゴブリンが予想外の行動をするかも知れないので危険が生じる。少年とお嬢ちゃんに関しては村長の真後ろにいるし安全だろう、もしゴブリンが回り込んで二人に襲い掛かって来たら俺が退治しよう。よし決まりだ、そのプランで行こう。
「村長ゴブリンは任せた! 俺は二人の援護にまわる」
「――っ! ホッホッホッ! 懐かしい号令じゃのう、心が躍るわい。うむ、ゴブリンは任せておれ。鍛えたワシの力をとくと見よ!」
一角ゴブリンが自らの角を村長に向けて飛びかかる。
――――――信じられない事が起きた。
「「えいっ! やあっ!」」
なんと少年とお嬢ちゃんが村長の後頭部めがけて、武器を振り下ろしたのだ。
「――っ! ちょ……なにやってんの!?」
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