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目が覚めるとわたしは空間に浮いていた。
見渡すと無限の空間が広がっていた。
「ここは何処……」
「目覚めたかミサ、わたしは『I』である 。そして、ここはデータの墓場。日々人間が残していくデータが使われた後にこの墓場にたどり着く場所だ」
どこからかともなく聞こえる不思議な声が響く。
そう、わたしはミサ、そしてデータの海から生まれて、消えゆく存在。
「ミサよ、その存在を賭けて、人間になる道がある。運命に抗い、現実世界で生きる事を望むか?」
わたしが人に……ふと、自分の両手を見る。
両手は空間が歪みを起こすかの様にノイズが走る。
やはりわたしはデータの塊だと確信する。
「どうすれば、人間になれるの?」
「わたしの計算ではある高校に通えばあるいわ人間になれるかもしれない」
――……。
「今一度、問う、人間になりたいか?」
分からない……でも、消えるのは怖い、これが生きたいと言う気持ちなのか。
「はい、人間になりたいです」
「ならば、現実世界に降りる事を許そう。そして、あるいわにわたしもかけよう」
消えゆく意識で中『I』 の言葉だけが響いていた。
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