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「これを読んでてめぇで考えろ。ガッハッハ……」
親父は分厚い書類の束を指差して笑った。
「そうだ、親父に見せたいものがあるんだ、3人で撮った写真。ほら、これ」
俺がリュックから取り出そうとすると、「これだろ?」と言って、机を指差した。シェルターにあった写真と同じものが机の上に飾られている。
「親父……」
親父は常に家族のことを忘れてはいなかった。俺のこともお袋のことも。
「最後に、このウイルスを変異させたのはこいつだ」
親父は一番上の引き出しをポケットの鍵で開けると、一枚の写真を取り出そうとした瞬間、バン!という大きな音が後ろからして振り返ると同時に、俺の右ほほを何かが掠めた。
先ほどの死体と思った男がこちらに向けて拳銃を向けている。
拳銃? ミイラは死んでいなかった?
「うぉーーーー」
俺がどうしたら良いのか立ちすくんでいる間、毒島は何一つ迷うことなく、男に思いっきりタックルをかましていった。男は椅子とともに後ろに倒れ、バキッという何かが折れた音がした。続けて毒島は胸ぐらを掴み、マウントポジションから顔をぶん殴る。何発も何発も。
「おい、毒島さん、やりすぎだ!」
「あぁん?」
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