15.いよいよ

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  「わ!」 「え!?」 「待って! だめだ、そっちに行っちゃ!!」 「ダメだってば!!!!」  自分にしがみついて、顔を覆った指の間から画面を見てはビクン! と体を震わすジェイに笑う。 「だからお前は喜ばないだろうって言ったんだ」  とうとう途中で画面を止めて、アニメと取り替えながら蓮は文句を言った。 「ホラーだって言えばいいでしょ!」 「どう言ったって信用しなかっただろ? 俺は気を遣ったのに。いいところまで見て止めたんだからな」 「……ありがとう。でもホラーだなんて思わなかったから」  アニメが始まって、やっとジェイは落ち着いた。  蓮は裁判の話になるのがイヤだったのだ。わざと借りてきたホラー。今の続きを見るつもりなんて、とっくに無い。  二人で穏やかなハッピーエンドのアニメを見る。 (このまま今夜は終わりたい……)  蓮は二人の平和が欲しかった。静かな夜が。  アニメが終わった。   
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