それから2人は……

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「俺はお前がいてくれたから昔よか生きてる事が  うんと楽しくなった。もう1度言うぞ、  和巴は俺の傍にいてくれるだけでいいんだ」   「でも私は……あなたの足枷にしかならない」 「その足枷が何よりの生きる支えになるって事も  ある。俺は親父達にカムアウトした時からもう  腹は決めてある。だから、お前も今ここで  決心しろ。出来ないならこの場でさよならだ」   「……」         和巴は唇を噛みボロボロと大粒の涙を流す。     重苦しい沈黙の中、時間だけが無益に過ぎていく。       「……(や)、だ……」  それは、今にも消え入りそうなくらいか細い声  だったので、匡煌は”??”と和巴の顔へ目を向けた       「……いや、だ……」  今度は、はっきり聞こえた。       「かず ――?」 「嫌だ! 匡煌がどんなに私を邪魔にしたって、  私は絶対匡煌の傍を離れない。それが出来ない  くらいなら死んだ方がマシよ。匡煌のいない生活  なんて、も、考えられないんだから」   「……わぉ ―― すっげぇ、プロポーズだ。  胸にぐさっと突き刺さったよ」      和巴は、勢いで言ってしまって、  今になって恥ずかしくなり、  顔を真赤にしたまま俯いた。       「こんな、情熱的なプロポーズを受けた俺は、  この後どうすべきなのかな?」      (ってか、それを私に聞くの??)           泣かないと決めたのに……涙が溢れて止まらない。  再度、『まさてるさ』と、言い終わる前に、  匡煌が和巴にキスをしてきた。  この数日間押さえ込んでた感情が一気に、  全身に溢れ出す。  匡煌に抱きついて和巴は自分からもキスをする。  もう、どうなっても良かった。  誰に責められようと……批判されようと、  匡煌と一緒に居たい。  この男と……これからの人生を歩いていきたい。  匡煌と和巴は飽きることなく口付けを交わした。  
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