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 …何を言っているんだ? 彼は。そもそも微笑み一つで女の子をオとすなんてワザは、彼の特技だろう。  しかし言いたいことを言った紗神は、僕に背を向け、自分の教室に戻って行った。 「う~ん…。やっぱり早く動いた方が良いのか。モタモタしているとアレだよなぁ…」  …何か嫌な感じのする言葉をブツブツ言いながら。  どっどうしよう…。まだ体がフラつくのに、帰ったら…!  目の前が真っ暗になりながら、僕は自分の席に座った。
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