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十二月の第三週目には、塾のクラス分け実力診断テストがある。
この間、期末試験が終わったばかりだというのに、来週にはもう試験がある。
範囲は特に指定されなくて、今までの学習した内容がランダムに出題される。
私はレントくんに会いに行ったあの日以降も勉強を続けていた。
だけど今までと違うのは、それが家じゃなくて図書館になって、すみれちゃんとタクくんが一緒だっていうこと。
タクくんは大学を受験するらしく、私よりもずっとすごい勢いで勉強している。
すみれちゃんもそれに付き合うって感じじゃなく、自分の勉強をキチンとしていて、一緒に勉強しているとたまに私に問題の解き方を聞いてくる。
すみれちゃんは理系の問題が苦手らしい。
私は得意不得意があまり固まっていないから、二年生になったら理系と文系のどちらを選択するか悩んでいる。
今まではそういうの意識しないでただ勉強していた。
だけど今は勉強することの意味を、少しずつ考え始めてる。
そして驚いたことに図書館では三春くんと、そして学年二位の「妖精さん」こと佐久間さんの姿を見かけることがあった。
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