2756人が本棚に入れています
本棚に追加
/105ページ
「冷たい事言うなよ。せっかくの朝をちなと一緒に過ごそうと思ったのに。朝起きていないと寂しくないの?」
「うそ、嬉しい。目を開けたら涼真がいることがすごくうれしかったよ」
そう言った私を見て、涼真は小さくため息をついた。
「やばい。素直なちなも可愛い。拗ねてるちなも可愛いけど……。そんなことより飯よりちなだな」
「へ?」
1人でブツブツ言っている、涼真の言葉の意味が解らず問いかけた私に、涼真はにやりと口角を上げた。
「これは、煽ったちなが悪いからな。もう少しご飯はあとな」
そう言うと、涼真はまた私をベッドの中へと引きずりこんだ。
「え?もう朝!明るい!恥ずかしい!ねえ……」
私のそんな言葉など、まるで聞こえないと言った涼真に、私は諦めて涼真の首に腕を回した。
最初のコメントを投稿しよう!