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「冬の夜なんて、人間には寒いのに それでも外に集まる程、会合に魅力があるんだね」と、ゾイが両手に持ったカップから上がる 湯気を見て、独り言みたいに言った。 「モレク崇拝だって 知らないからだろうけど こうして、わざわざ山まで来るなんて。 社会的地位がある人と たくさん知り合えるからなのかな?」 「乱交に興味ある奴もいるんだろ」 ポロッとアコが溢しやがった。 ゾイは「ランコウ?」と聞き返している。 朋樹が「いやっ、何でもねぇぜ」と焦って言うと 「魔女のサバトのように?」と、普通だ。 「あ、そうか。モレクは、バアルとして崇拝されていた時は、配偶神のアシュタロテと 多産の神としても崇拝されてたんだった。 生まれた子を捨てる場所があって、拾って育てる役割の人達もいたんだったね?」 ジェイドに確認して、ジェイドも 「そうだったようだね」と 普通に答えているが ゾイは何か、現実感のない話し方だ。 ルカが 軽いショックを受けている。 「見たことあるのか?」と、ミカエルが聞くと 「実際にはないです。地上の学習の時に知りました」ってことらしい。 下級天使だったんだもんな... 学習していて、それが何かの知識はあっても ゾイ自身には無関係で、遠いことなんだろうな。 人間や悪魔がすること って感じだろう。
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