あとがき+α

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 真希ちゃんの名誉のために言うと、真希ちゃんは真希ちゃんで可愛い。いつも楽しそうで、一緒にいると元気になる。ただ、真希ちゃんも認めているけれど、佐伯さんは規格外に可愛い。 「私、前の彼氏と遠距離でグダグダになってたじゃないですか」 「そうだったね。早く別れろーって思ってたけど」 「ですよね。いっつも言ってくれてましたもんね。だから、遠距離怖くて」  前橋君を信じていないとか、そういう訳じゃない。 前の彼と別れた時みたいに、居ないのが当たり前になっていくのかもしれないって。  初めて経験した遠距離恋愛は、居ない事に慣れないとしんどくて。そして、居ないことに慣れてしまったら、後はもう、会わなくても平気になって。あの時、別れたのになんにも変わらなくて、変わらないことがショックで泣いたっけ。  だから、前橋君が居ない事になんて、慣れたくない。 「絵奈ちゃんが納得して、それで幸せならいいのかな。てか、前橋君も前橋君だよ。しれっと連れてくとか言って。連れてくの私の絵奈ちゃんじゃん!!」  ホントにもー、と佐伯さんは言いながら、グラスを傾ける。 「絵奈ちゃんお酒飲まないの?」 「はい。明日も仕事だし、今日は、やめとこうかなって」 「あたしは飲みまーす。前橋さんに失恋したんで」 「真希ちゃんのは失恋とは言わないよー?」  佐伯さんと真希ちゃんの笑い声の中     
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