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「シェアって海外では普通だけどな。俺もアメリカについた当初は一人で家賃払えるほど稼いでなかったから、ルームシェアしてた。」
「いいかも。」
「2LDKとかあるぞ。」
「マジで検討します。」
「辻堂さんには声かけないんですか?」
「マンション持ちだもんなあ?」
辻堂がうっと言葉に詰まる。
「辻堂さんちって、お金持ちなの?」
「公務員時代に購入したんだよ。」
辻堂の家は実家もそれなりの資産家のようだが、マンションは自力で購入した、と以前聞いた。
普段の研修中とはまた違って、いろんな話が出来て、良かった。
草下はたくさん食べそうだが、大輝も意外と大食漢なのが面白い。
辻堂は、鍋から自分のエリアが汚れるのが嫌なようで、こまめにテーブルを拭いていた。
草下と大輝は、二人とも体育会系の先輩後輩のノリが身についているようだ。
辻堂はそれを少し離れたところから見守っていて、二人が本線から逸れそうになると、さりげなく戻したりする。
食事がある程度落ち着いてきたところで、藤崎は今日の本題に移る。
「研修期間が終了したら、実はすでに仕事が決まりそうだ。」
え?!
みんなが顔を見合わせている。
「部長に感謝してな。実は、とある人物がストーカー被害にあっている可能性がある。それがエスカレートしつつあるようで、できればそのストーカーの確定ができるまでが、仕事の期間。」
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