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“そうだよ。僕のことが見えるのは、キミみたいに人を殺したことがある人だけ”
__彼が悪魔だろうと死神だろうと、そんなことは関係ない。
“僕が回収しているのは、罪を犯した黒い魂…”
__だって私は、自分と同じように白い箱の中に“黒い秘密”を隠す彼に惹かれたのだから。
「あーあ。早くトタニさんに会いたい…」
トタニさんになら、この魂をどうされてもかまわない。
だから早く迎えに来て欲しいのに…。
私は桃色の溜め息を吐きながら、お供え物として買ってきた鯖の一夜干しを、箱の中へと投げ入れる。
そして、キッチンにある小窓から外を覗いた。
「トタニさん、まだ来ない…」
___私は今日も、愛しい彼のお迎えを心待ちにしている。
おわり。
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