第2章 徐々に崩れていく家族

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あいかわらずの日々。 真面目に働く父ではありましたが、お金は右から左。 消費者金融からの電話をとることも多くなり、家の電話に出るのも怖いものでした。 学校に行く日にバス代がない。 原付の免許はとっていて、バレないように変装して原付通学する日もありました。 (じつは住んでるマンションに、高校の家庭科の先生が住んでいて、バイトも原付もばれてましたが、許してくれました。) ガソリン代さえない日は歩いて学校まで。徒歩で1時間かけて学校にいきました。 持ってい行くお昼ご飯もなさそうだ。。。という日は。白ご飯に鰹節と醤油を混ぜてオニギリにして持っていきました。 今思えば、早いこと、諦めてバイトでもしてたらよかったのかもしれません。 そしてまだそんなにネット社会でもなく、どんだけ金に困ってようとも奨学金は出るということを知っていたら。。。。と。 ありがたいことに、そんな家庭の私を友達は変な目で見ることもなく、普通に接してくれていました。 それは、私が、ずっとネタのように話続けていたのからかもしれません。 バスに乗れない私に、帰りを途中まで歩きで帰ってくれる友達。 競技場で体育祭があれば、お昼代のない私にマクドナルドを奢ってくれた友達。 家では勉強できないので、毎日エアコン効かない学校に通い受験勉強する私に 寄り添ってくれる友達。 実は高校1年生の時は、あまりにも学校がつまらなすぎて(クラスの大半が私たちの少ないグループをはぶり出すという流れ。)辞めたいと心底思いましたが。高校2年生と3年生でできた友達との思い出は、かけがえのないものでした。 当時はゆずの「夏色」なんかを体育の授業中にはもってみたり。 放送室でピザを宅配で頼んで食べてみたり。 軽音学部の子のライブにいったり。 いいこともありました。 家がしんどいぶん。どれだけすくわれたか。
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