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あれが正解だったのか、その後はあのペタペタと貼り付くような足音はなく、無事家に帰ることが出来た。
疲れきった私は倒れ込むようにして眠りにつき、翌朝のニュースに言葉を失った。
今朝早く、何者かによって切り刻まれた死体が線路沿いの道路で発見された。人間の所業には思えない残忍さであり、また頭部は見つかっていないとの事。
あの言葉を言わなければ、私が彼と同じ姿になっていたかもしれない。だけど、私のせいで・・・。そう思うと罪悪感に苛まれた。
あれは何だったのだろうか。
ペタペタと走るあの音が今も耳を離れない。
私はあのホームページへアクセスし、目撃情報に書き込みをした。
タップする指が止まる。
ここに書き込みしている人は、皆助かったからここに書き込みしている。
・・・という事は、ミンナ ダレカ ヲ ギセイニシタ。
喉の奥でヒュッと音がして、冷たい空気が辺りを包み、私はホームページを閉じた。
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