幼馴染の幼女が俺と同棲したいらしい

14 私と同級生は幼馴染の大学生のひもになりたいらしい

「その友達ってどんな人?」と雪。
「んー、優しい・・・かな?」
「それ褒める所が見当たらない人の長所訊かれた時に糊塗するための言葉だよ?」
「いやそういうわけじゃないんだけど・・・」

長所は色々有るのだが、彼を説明する時に一番最初に思い付くのがその単語だった。優しいというより、甘い。ツンツンしてる割に人に甘いというか、斜に構えた態度の割に押しに弱いというか・・・

ていうか「優しい」ってそんな言葉じゃないだろ。「好きなタイプは優しい男性です」って言ってる世の女性が全員、相手は誰でもいいビッチになってしまう。

「男性ですか?」
「うん、冴羽柚っていう人」
「えっ・・・」

柚の名前を出した瞬間、雪がビクッと身体を震わせた。

「どうしたの?」
「・・・」
「雪?」
「へ?あ、いや、何でもないよ」

眉間に皺を寄せ、酷く悩んでいるようだった。何かあったのだろうか。

しかし、懊悩の理由を知る前にシアが新しい問を投げてくる。

「男性の家になんて、危なくないですかね・・・」
「大丈夫大丈夫。それに、一人暮らししてるし多分甲斐性あるからお金の問題も解決するよ?」

ロリコン疑惑が有るけどね。

「っと、着いたわ。ここよ」