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エピソード5 流儀・勝機
目が見えないのに何故か、不安も何も無い。
少し時間がだったからだろうか。
もう、全てを認めている。
目が見えるということの大切さを改めて知った。
声を音を……嗅ぎわけろ。
奴らに囲まれてるのならば、それは絶望だ。
しかし、今の私にはわからない。
「さあ、来いや。先輩の敵討ちや。とか、カッコつけてみるぜ。いくぜこら!」
カサッという足音、ヴーという唸り声。
分かる、分かるぞ。
亡き父との練習で、目隠しをして父と1v1をしたっけな。
それも公園で。
「なんだ余裕じゃないか」
黒世界の住人を斬りまくった。
「くっ。まだかよ。腕や足の疲労が。」
その時、司令が入る。
「何をしている!基地の防衛といっただろう!お前の腕は確かだが!そんな雑な攻撃では、とうてい生きて帰ってくるのは不可能に近いぞ!」
「任せといてください。おれは見えてるようで見えてないんです。しかし、あなた達が見えない世界を私は見ている気分です。」
「何を言っている。お前が死んで青世界にどう説明すれば良いのか!」
「少し黙っててもらっていいすか。うらっ!」
通信がとだえた。
私には見えていない。そのうちに数は1000も、減っていた。
防衛の方も中々の数を対していたらしく。
司令部からの近況報告では15050体だと言う。
「くっ。ダメだ。疲労が。ん!?」
「ここで使うのはどうかと、ずっと拒んでいたが。
ここで使わずにはいられん状況になってしまったようだな。
ファンク!(緋井のファンクション:時空の歪みを利用した武器を生成することが出来る。)」
そして、時空の歪みを利用した剣を生成した。
「成功だ。だが、少し違和感が。というか、この剣だけ、何故か見える。?」
私は時空の歪みを利用した剣を目指することが出来た。しかし、その他は変わらず見えない。
「一発お見舞いしてやる。時空を歪めし、浅はかな雑魚どもめ。消え去れい!」
司令部からだ。
「た、ただいま、敵は全て撃退。緋井がやりました。直ぐに帰還してください。」
「ん?俺がやったのか。?これは大手柄だな。」と、笑みがこぼれた。
「見えなくても戦えるんだ!司令部のやつら見たかはっはっはー!!」
指令も何も聞こえない。仲間の声もなんの声も。
次は耳か?どうしたんだろう。?
私はベッドの上にいた。
目を開けると、そこには真っ白なとても美しいような空間が広がっていた。
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