アル中の父

　８人兄弟でした

　父親がアル中になったのは、わたしが小学校４年の時です。職業は、タクシーの運転手

です。愛川町から横浜まで通勤していました。夜の流しでした。帰りに飲み屋により、酔

っぱらって帰ってきました。

　帰ってくる日は、とても不安で、橋を渡って帰ってくるのですが、歩いて帰ってくるの

を見ていました。
　「今日は、飲まないで帰ってくるかな?・・酔ってくるかな・・」
　酔ってくるのが不安でした。

　酔って帰ってくると、また家でお酒を飲み始めます・・・

　一升瓶のお酒を立てて飲み始めます・・・・

　家の中にはいれず、外に風呂があるので風呂で、子供４人で寝るまで過ごしていました。酔ってくると大声をあげ、ふすまは蹴とばし、テレビはひっくり返し、家の中はめちゃくちゃでした。私たちは小屋でローソクを燃やし、静まるまで、寝るまで過ごして、つらい、子供の生活でした。

　給料もらって全部飲んでしまい、タクシー代もないのに、横浜から愛川までタクシーで帰ってきたこともあります。でも母は金がなく、わたしは警察を呼んで

「たいほしてください!」と言ったこともあります。

　飲まないと、無口で、静かでなにを考えているかわからない父です。
　長男とケンカばかりして、とばっちりが私にきて、脅かされます。

　子供のころなので、もう怖くて、窓から飛び出し、隣のお店に逃げ込んだこともありました。

　飲まないで帰ってきたときは、二人仲良く、母も父に付き合い飲んでいました。

　そんな母も憎いです。何でなだめることができなくて、子供たちに迷惑をかけるのか、母の気持ちもわかりません。

　酔って大声を上げることは、わたしの友人もいるし、恥ずかしくて・・恥ずかしくて、たまりませんでした。

　父が飲んでご機嫌がいいときは、へやに入ってくるな　と言って、二人でエッチをしていました。

　娘たちが、中学、２０になると、エッチを迫ってくるなんて、お酒で頭がおかしくなったのでしょう。みんなに手をだそうとしたバカな父です。

　亡くなる３年前、足がふくらはぎまで真っ黒くなって、寝たきりで亡くなりました。子供を泣かせたバチが当たったと、わたしは思っています。お墓参りに行く気持ちは全くありません。

　こんな苦労したのは私たちじゃないかと思っています・・・・・・・・・・・・