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「なんで、お前がここにいるんだよ!?」
叫ばずにはいられない。
セーラ服を着たバーコード頭のオッサン。
俺が探し求めていた理想の脚を持つオッサン。
あの時、運命的な出会いをしたオッサン。
忘れようとしたのに、どうして、今、目の前にいるのだ。
また、俺を惑わし、苦しめようとするのか。
「これも、捜査の一環であります」
悩ましげな表情を浮かべ、眼鏡を中指でくいっとあげるオッサン。
今日はセーラー服の上から、白いレースのエプロンを身につけている。
正面から見ると、スカートが短く隠れて見えないため、まるで裸にエプロン。
そのエプロンから伸びたすらりと長く美しい脚。
この組み合わせも悪くはない。
むしろいい。すごくいい。ものすごくいい。
しかし、オッサンの脚。
「ああ!!」
思わず声をあげると
「お詫びにご朝食をご用意いたしました」
オッサンは、テーブルに朝食を並べ始めた。
鮭の塩焼き、玉子焼き、味噌汁、サラダ。
久しぶりに目にした理想的な朝食である。
「仕方ない、食べてやっても……」
席に近づくと、オッサンがすぐそばで箸を落とした。
腰を折り、俺に向けて尻を突き出し、箸を拾おうとする。
艶かしい太ももが目の前にある。
禁断の果実が目の前に……
「やめろ!!」
思わず叫んだ。
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