突然の電話

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アッキーからはあの後、ずいぶん長いあいだ山のような着信とメールが来ていた。 その留守電とメールで彼の様子を知らされていた。 私がいなくなってから、やっていた会社が上手く回らなくなってきた事。 公務員だったからこそ、貸してくれてた所(銀行)も、彼が役所を辞めた途端に取り立てが厳しくなった事。 それもあって資金繰りが大変だという事。 そして、事業が順調ではなくなってきた事。 とうとう借金で首が回らなくなって倒産させた事。 その借金は、父親に頭を下げて肩代わりして貰った事。 その代わり跡を継ぐコトになり、実家に住み、父親の仕事を手伝うコトが決まった事。 一日中、両親と一緒におらねばならず、そして、事業の失敗で借金を肩代わりして貰ったせいで、とても肩身の狭い思いをしているコト。 親からも全く信用されず、ほとんど軟禁状態である事。 そして今、彼は実家を飛び出して行方不明なのだそうだ。
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