家族の想い愛…!なんちゃって。

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いつもならここで魔力の結晶を作り上げて失敗してしまうけれど、もうこっちには完成した結晶がここにある。 そっと結晶を砕きながら混ぜ合わせていくと、透き通った水色の液体が出来上がった。 器には空の青という色を取り込みながらも、調合して出来上がった綺麗な色をキラキラと反射させている。 ついに……ついに完成したのだ。 「で、出来た……やった……」 「お見事ニャ!!」 出来上がったポーションを特製のガラス瓶に流し込み、キュッと蓋を固く締める。 瓶の中でゆらゆらと揺れるポーションに、私はようやく嬉しさが込み上げてきて思わず笑みを零した。 「やったよ!コテツ!!ついに完成したよ!!やったー!!」 子供のように両手を上げてはしゃぎながら喜んでいると、私達の声を聞いて様子を見に来てくれたカルネさんが現れた。 「リカさん……!完成したんですね」 「はい!ようやく出来ました!」 カルネさんと共に中に居た妖精達も、いつの間にか集まっていてちょっとした宴のような雰囲気に、私は少しかっこつけるようにして笑ってみせた。 478b0ef6-247b-4cc4-b423-36bbee86b295
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