家族の想い愛…!なんちゃって。

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隣町で仕事をしているというキサギにも完成した事を伝えるべく、一人の風を司る妖精さんに便りのお仕事を依頼した。 その間に私は出来上がったポーションを割れないように包装し、届けるための準備を整える。 自分の中でやれることをやり終わったタイミングで風の妖精さんがキサギに無事伝え、伝言を預かって帰ってきてくれた。 渡されたのは小さな紙切れで、そこには仕事が終わり次第すぐ村に向かうので先に行っていてほしいとの事だった。 風の妖精にもう一つだけブレイヤー村のカリントゥ村長達に薬が出来たこと、これから向かうことを伝えてほしいことを伝えて、鞄を手に取りコテツと一緒に準備を進めた。 「よし!」 気合い十分な私と共に、最終チェックをしてくれたコテツも途中まで一緒に着いてきてくれることになった。 まだこの街にも慣れてない部分もあり、迷子になってたどり着けないのは困ることだったので正直有り難さしかない。 「本来だったら、魔力を使って魔法陣で各地に行けるんだけどニャ、コテツはそんな魔法は使えないからリカ殿達が行った同じルートで行くニャ」 「魔法陣って、不思議な模様が描かれる円みたいなやつ?」 「そうニャ。詠唱を唱えて魔力を使って色々な事ができる、魔法の基礎ニャ」 「そうなんだ。でも、魔法も何となく分かってきたかも」 アニメとか映画で確かにそんなシーンが使われているのを見たことがある。 非現実的な物で存在することのないものだとは思っていたけれど、私の元いた世界とこの世界は交わらないようでどこかで交わっているのかもしれない。 じゃないとあんなの誰も想像しようもないもの。 きっと大昔に神様を祀りあげていた時代に、交流があったりしたのかも。 まだまだ知らないことは多いけど、少しずつ学んでいこう。
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