しょっぱいバレンタイン

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「――そしたらさ、これからのこと」 妻が、ぼそりと言った。 「ん?」 スマホにぴたりと耳を押し当てる。一言も聞き漏らさないように。 「部屋を見て、恵介のカレー食べてから考えてもいい?」 目の奥が熱くなり、視界がゆらりとにじんだ。 明日は、一生忘れられないホワイトデーになりそうだ。 【完】
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