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冷蔵庫から麦茶を取り出すわたしの背中に向かって、
俊太郎が静かに言った。
「俺、
高卒だし、
たいした技術もないし。
このまま誰からも、
褒められないだろうし、
世間から認められるような事、
なんもないだろうし。
たいした人生にならないと思うよ。
でも、
佐倉さんが俺と一緒になってくれたら、
俺の人生も、
結構満足できるんだけれどな」
「え?」
わたしは振り返る。
ちょっと首をかしげてみる。
それって、
つまり…結局…どういう意味よ。
一緒になるって?
まさか?
プロポーズっぽいこと?
そういうこと?
なにさ、
こっちに振らせないでよ。
言うならはっきり言ってよ。
「あ、
俺、
怒らせた?」
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