推しが死んだ。そして俺も死んだ。原因はショック死で。

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推しが死んだ。そして俺も死んだ。原因はショック死で。

 俺の名前は皇。単純に“こう”と読む。俺の人生はごく一般家庭に生まれて、男子校に通っていた男子高校生だ。そして少し、と言うか、かなりのRPGオタク。オールでプレイする事もある。ゲームのコントローラーが体の一部と言っても過言じゃない。  そして俺はあるゲームにハマっていた。それは“Magic!kingdom”。ある日主人公が小さい頃から夢だった魔王倒しに向かう話。このゲームの少しおかしな所は、魔力を持っていないものが貴族や王族、上の身分だということ。  主人公俺 (デフォルトネーム ナツメ)がたくさんの人と出会い、ついに魔王を倒した!!と言うものだ。  至ってよくあるRPGだ。何故俺がそれにハマっているのかと言うと、ゲームのキャラクターにある。  なんと言っても俺の推し、“ヒトセ”(男)が可愛すぎるのだ!  あの一匹狼感がたまらん。  ゲームの中ではお助けキャラの役割をしていてメインストーリーに出てくることはほぼほぼ無い。  だが、俺は根っからの腐男子。RPGの中でもCPは作ってしまう。  そんな時、唯一CPが出来なかったのがヒトセだった。  「さて、今日もやりますか。」 俺はテレビとゲーム機本体を、起動してコントローラーを握った。  確か昨日は手強かった敵を倒してセーブして終わったハズ。  俺は少しエゴサをするために色々な掲示板を見ていた。そこには俺の推しヒトセの名前が連呼されていた。  「なんか特別なイベントでもあんのかな?」 俺は小さな期待を胸に続きからのコマンドを選ぶ。
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