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「酷いじゃないですか、置いて行くなんて」
「お前がいつまでも寝ているからだろ、それでも冒険者か?」
「っ!僕は冒険者じゃありません!」
ルークは敬語だが最初は遠慮気味だったのが今では慣れたのか砕けた感じになってきた。
なぜかジルには当たりが強い気がするが。
「そういえばお前って一応、王国の王子だろ?学園に通ってたらばれるんじゃないか?」
「一応ってなんですか!...クランさんが色々と手配してくれたみたいで」
「えっ...まぁ...」
実は授賞式の日...。
「1人だと心細いでしょう、入学試験はあるのですが一緒に参加した仲間の方も是非一緒にどうですか?」
「えっ、いいんですか?」
「はい、学園には僕から通しておくので」
そう言うとカイル王子は俺の傍へより耳元で囁いた。
「ちょっと変わり者でおかしな所あるけど俺の大事な弟なんだ、これから仲良くしてやってほしい」
あ、多分全てお見通しなんだろうと思った。
優しそうで物腰柔らかいのにやっぱり抜け目ない。
このことはルークには内緒にしといた方がよさそうだな。
「そ、それより!一緒に学園に入学してくれてありがとう!本当は心細かったから嬉しい」
「あたりまえだろ、それに俺はクランから離れたくないしな」
「っ!ぼ、僕もです!また一緒にいられて嬉しいです!!」
仲間に恵まれたな。
よし!総受けに向けて頑張るぞー
ドンッ!
「キャッ」
背中から誰かにぶつかって慌てて後ろを振り向くと。
ピンク色の髪に女の子のような可愛い顔...
ゲームの主人公じゃないかー!!!
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