エピソード2  バサラブ氏、契約を結ぶ(強引に)

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「どなたから聞いたのかわかりませんけど、パジャマパーティーはしません。するのは、若い女の子ばっかりじゃないかと。」 「では間違ってはおらんなあ。君は若い女の子だ。」 いや、私だけがするの、ねえ、と睦月は頭を抱えた。 一方、すべての部屋を案内し終えたバサラブはというと。 「では、次は睦月くんの番だ。よろしく頼む。」 「はい?」 「君の部屋に改めて招待を。先程は君に術をかけて中に入るという、あまり誉められた訪問方法ではない真似をしてしまった。」 あれが一応失礼というか人間の常識から外れているってわかっていたんですねと、睦月は言いたかった。 わかっていて、何故やったとも。 「この国の若い女の子の部屋に招かれるのは、初めてだなあ。さあ、招待してくれたまえ。じっくり君の部屋を見たいものだ。」 「だ、だめですー!」 思わず叫んでしまった睦月は、はっとして自分の口を塞いだが、もう遅い。
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