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屍の山を越え、俺達の新しいクラスである2-Aに着く。
・・・あ、クラス分けの説明してないやwww
獅王学園では役職持ちや頭脳・家柄・容姿が揃っている人から順にSからFまで分けられていて、頭脳・家柄・容姿が揃っていても親衛隊に所属しているならA以下になる。
その理由は聡い腐男子・腐女子の皆様ならお分かりだろう。
抜け駆け禁止ーってやつだ。
ま、そんな可愛いもんじゃないけどwww
俺は去年経験したから分かる。
ちょっとした用事で話しかけたとしても、親衛隊の中でも過激派に所属している人間の琴線に触れた瞬間、やっばい制裁が待っているのだ。
親衛隊に所属しているなら、尚更。
とりあえず幸は親衛隊の子達と積極的に触れ合っているから、今のところ過激派は生まれてない。
さすがは俺の腐レンドにして幼馴染だ。
「・・・ちょっと!!依、さっさと入ってよね!?」
俺が画面の向こう側にいる腐海の民に話しかけている間に、雅さんのお怒りメーターがMAXになったらしい。
後ろにいた雅に急かされた。
ごめんな、雅。
俺、考えごとすると周りが見えなくなるタイプなんだよねーwww
「ごめんごめん。今行くよ。」
俺は深呼吸して、意識を“腐男子の俺”から“生徒会親衛隊総隊長の常磐依”に変える。
・・・ここから先は、ただ萌えを産み出すための歯車になればいい。
ーガラガラガラッ!!
「おっはよーっ!!」
頭が悪そうな声と態度で教室に入れば、先程まで煩かったのが一気に静まり返る。
教室にいた人間は、あの屍達と同じように、憎悪・興奮・羨望・欲求・・・様々な目をしながら俺達を見ていた。
圧倒的に嫌悪感を持つ目の方が多いが、俺も雅も慣れているからこんなとこでめげない。
「お、やっときたか。」
「ごっめーん、幸っ!!1人ぼっちで寂しかったよねぇ?待たせちゃったお詫びにぃ、チューしてあげよっかぁ?」
この発言によって、教室中の人間が固まる。
ぷくくくっwww
分かりやすいくらい固まっちゃうとかマジウケるんですけどーwwwwww
小声で「さすがビッチ。」とか「会長様が好きなんじゃ・・・?」とか言ってるの、聞こえちゃってますよーwwwwwwwww
俺、会長好きなんてひっとことも言ってないんだけどなー。
・・・というか、会長の名前って何だっけ?
くめらぎ?
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