3章 猫とホストの、苦くて甘い恋事情

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……レオン 好き…… 膝を抱え、顔をうずめて呟く。 ……帰りたい、レオンのそばに。 そうしてまた、いっしょに抱き合って眠りたい……。 もう、なんにも聞いたりもしないから……そばにいられるなら、僕、なんにも喋ったりしないから……。 だから、ねぇレオン……僕をそばに、いさせて……。 ……レオンがいてくれないと、寂しくて、生きてられない……。 もう、ひとりじゃいられない……レオン、レオン……うずくまる膝に、涙が止めどなくこぼれる。 会いたいのに……会えないんなら、 もうこのまま、死んじゃってもいい……。 ……朝方の空気は刺すように冷えて、動かずにいる身体を、体温を失くすほどに凍えさせた……。
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