※少しHな与奪シリーズ※もしも、最初の戦いでシェリスとアルがブラール達に負けていたら(1)~力を失ったシェリスの身体に、生徒達の魔の手が迫る…編~‼続きます‼

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※少しHな与奪シリーズ※もしも、最初の戦いでシェリスとアルがブラール達に負けていたら(1)~力を失ったシェリスの身体に、生徒達の魔の手が迫る…編~‼続きます‼

「私が誰の前菜ですって!?」 シェリスの怒号が、体育倉庫内に響き渡る。 漆黒の鎌を構えたシェリスは、怒りに身を震わせていた。 目の前の雑魚学生二人が、こともあろうかシェリスをリースの前菜などと評したからである。 喪失の魔姫たるシェリスのプライドはズタズタに切り裂かれ、その恨みを目の前で震える学生二人にぶつけようとしているのだった。 しかし―― 「あれ……っ?」 不意に、シェリスの携えていた漆黒の鎌がその姿を消す。 さらには、シェリス自身も身体に力が入らなくなり、獲物を前にして、汚れた倉庫の床にその膝をついた。 「しまった……。魔力が……」 ――うかつだった。とシェリスは思った。 十年以上の長い間を眠りについていて、ようやく目覚めたばかりの身体が、こんな魔法の連続使用に耐えうるはずは無かったのだ。 しかし、真にうかつだったのは、自身の魔力切れを口に出してしまったことだろう。 学生二人は下卑た笑みを浮かべると、情けなく座り込むシェリスを取り囲んだ。 「全く、脅かしやがって使い魔風情がよ!」 「あぐっ!」 学生の蹴りが、シェリスの腹に突き刺さり、声にならない悲鳴が漏れる。 その瞬間、二人はシェリスの魔力が本当に尽きていることを確信した。 そしてそれは、シェリスにとって地獄の時間の幕開けだったのだ。
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