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2度目の恋
いつからだろうか。
君とこんなに話さなくなったのは。
ベランダでタバコの煙を吐いて眺める。
その流れがゆったりと流れる人生のようだと、安直な考えに耽っていた。
タバコの煙は宙を舞いながら、薄ら薄らと消えていく。
僕達の関係もこんな風に薄れていき、次第に消えていくのか。
星が皮肉のように眩く輝き、僕の哀れな思いを笑うように点滅している。
「一目惚れだったな」
そう、僕らの恋愛は、僕からの一目惚れから始まった。
一目惚れといっても容姿に惹かれたわけじゃない。
僕の優柔不断な性格と、似たように優柔不断だった君。
けれどその柔らかな雰囲気が、僕に癒場所をくれた。
それから僕が告白するまではそう長くなかった。
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