8・忍び寄る影

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「それが簡単に説明出来ますし、考えやすいから試してみるのはありですね」 「そうだね、やってみる。ありがとう」  微笑みをむけると照れくさそうに、そっぽを向いた。  歳下らしく、可愛らしいところもある。 「……そんな顔をしないでください。多分ですけど、僕の方が歳上ですよ」 「……えっ?」 「一応、今年20歳になりました」 「…………えーーーっ!?」  私はあまりの驚きに後退りまでして、大声で叫んだ。  それを聞きつけたリアとシエラが店内から顔を出す。 「何事? めちゃ響いてきたけど、なんか大事でもあった?」 「あっ、ううん。何でもない」  クィートくんは困ったように苦笑いを抱えて、私に腕まくりをして見せた。  クィートくんの腕には3つの紋章。 「あっ、それ、私にもある!」 「お2人には内緒に。これは精霊紋という精霊の力を借りられる紋章です」 「なにそれ?」  私が前のめりに話を食いついたところで、2人は道具をもって出てきた。 「あれ? なんかいいとこやった?」 「なに、いいとこって。絶対変な妄想してるでしょ」 「当たりぃー」  リアは悪びれもせず、薄ら笑いを見せつける。  最近、こういう性格の悪い笑顔がよく見れる。
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