第一話 新たなる旅立ち

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「君の名前は今日から木下静子だよ」 「バカバカしいっっ!」 坂上みゆきは目の前に座っている ハンサムな警官にピシャリと言い返した 「あたしが「静子」なんて だっさい名前の女に見える? 」 両手を広げて目の前の警官に訴えた 「全国の「静子」さんに悪いよ」 彼は困った顔をして笑った ものすごくハンサムな警察官だった まるで海外の男性用の雑誌の トップページから 飛び出てきたような容姿に 警官の制服が余りにも不釣り合いで 思わず笑ってしまいそうになる こんな優れた容貌なのに 警察官とはもったいないぐらい 無意味にハンサムだ 捜査にハンサムな顔立ちなんて 必要なのだろうか? 二人がいるのは透明の壁に仕切られた 待合室みたいな取調べ室だが 警察本部へはここ一年 しょっちゅう来ているので だんだん顔なじみの警察官も増えていた みゆきは今にも爆発しそうな感情を 抑えて彼を睨んだ
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