3239人が本棚に入れています
本棚に追加
/407ページ
序章
『おおきくなったら、おまえはぼくのこうごうになるんだぞ!』
『そうですね』
『そうしたら、おまえのほしいものはぼくがなんでもかってやる!』
『何でも、ですか?』
『うそじゃないぞ!』
『楽しみにしておきます──』
そんな会話をしたのは、いつだったか。
幼いあいつが笑顔で手を伸ばしてきたのは、いつの事だろう。
舌っ足らずに忙しなく話しかけてきたのは、いつだったろう。
あの頃は、あいつはほんの子供で、何も知らなかった──
最初のコメントを投稿しよう!