Rescue3 僕を信じてほしい

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愛は舟のその質問に辛そうに笑った。 愛の中でその現実が一番消化できない堪え難いものだったから。 「それは…  話さなきゃダメ…? 相手の事は、あまり話したくないな… 別にかばってるわけじゃない、ただもう本当に思い出したくないの」 舟は自分にもたれている愛の肩を優しくさする。 でも、その行為とは裏腹に、舟の頭の中は嫉妬や憎しみや様々な感情がひしめき合っている。 「それは話してほしい… そこをクリアしなきゃ、愛ちゃんは完全に元に戻る事はできないよ。 かばってないんだったら、尚更話して… 僕がちゃんと聞いてあげるから」 確かに、愛にとって、その記憶こそが一番の元凶だった。 川野さんは何もなかったかのように私の前から去った。 いや、去ったわけではない。 私は完全に彼に裏切られた… 「舟君… 話していいんだけど… 私はその事柄に関してだけは、まだ何一つ消化できてないの… だから、今、必死に抑え込んでいる感情を表に出すのは怖い」 愛は震えている。 舟はもうこれ以上詮索するのは止めた。 愛を自分の胸の中にすっぽりと包み込み、優しく背中をさする。 愛の口から聞かなくても、舟は全てを知っている。 自分でも調べたし、細かい所はタロウに完璧に調べてもらった。
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