2275人が本棚に入れています
本棚に追加
/142ページ
思い出したのか耳まで真っ赤さにさせる黒江お兄ちゃんだった。
大人っぽい雰囲気だったはずのお兄ちゃんが、まるで恋する乙女のようになっていた。
これは、本気だ。
大河内幸也は、黒江お兄ちゃんに何かしたんだわ!!
本人に聞く必要がある。いや文句を言わないと気が済まない。
「黒江お兄ちゃん。その名刺貸して!!」
私は、すぐに大河内幸也に電話した。
そして文句を言ったら大笑いされた。
な、何でそこで笑うのよ!?
『アハハッ……やっぱり。いいじゃないか？
ライバルが減って。それに別に普通だろう。
慰めていたら自然とそういう関係になっただけさ。
それに、君が鬼龍院と別れたら両方頂けるから一石二鳥だろ？』
「はぁっ!?勝手に別れさせないで下さい!!
絶対にそうなりませんから!!」
ニヤリと笑う大河内幸也に思わず大声で叫んでしまった。
勝手に別れさせるどころか両方頂くつもりとか冗談じゃないわよ!!
やっぱりこの男が一番危険だったわ。
私の旦那様は、極道の天使さまだがライバルは、この世の中で1番危険な男なのかもしれない。
あぁ……私の苦悩は、まだまだ続きそうだ。
END。
最初のコメントを投稿しよう！