最終章 dozen rose[求愛の行方]

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 もう何処へも行かせない。  沙羅の中へと指を差し込む。漏れ出す声に俺を受け入れたのだと安堵する。  沙羅の中へと奥深く侵入をして、ようやく息ができる。沙羅の身体はまだ硬い。伊織に大切に扱われていたのだろう。 「ら、來斗……っ」  もっと声を聴かせて。離れていたぶんを取り戻したい。強く挿し入れて沙羅に愛を伝える。  微睡みの中、隣に眠る沙羅を見つめる。兄妹として育ち、気がつけば唯一大切な存在になっていた。  禁じられた愛に目を背けた。想いは溢れて此処まで辿り着いた。  生涯をかけて、沙羅を愛して行く。  おかえり、愛しい人。
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