第一章 巡り会いの不思議

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 すぐに彼も入ると思ったのに、なぜかもう着替えていて、花野は不思議そうに義隆を見た。  「僕は大丈夫。明日にでもシャワー浴びるから。それよりも早く休まないとね」  突然訪れた花野を気づかってくれる義隆の優しさに、また涙が出た。泣いてばかりの彼女を彼は抱き締めてくれた。  「ごめんね、泣かせて。もう、絶対泣かせないから」  ベッドに入っても抱いてこない彼を花野は不安そうに見た。義隆は苦笑しながら、指で花野の髪を()いてきた。  「花野の身体が心配だからね。今晩はこのまま寝よう。  明日また会って、その時きちんと話して、それからだね」  何もなくても、義隆はずっと花野を包んでくれた。  その温もりを感じて、花野はやっと安心して眠れていた。
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