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第一章 女同士の恋愛、アリですか?
十年間好きだった人にフラれました。
「もう本っ当、信じられませんよぉ~~~私の青春返せ! って感じですぅ」
「はいはい、そうね」
「15の時からですよ?! 高1の時から! 好きで……大好きで、彼だけを見て来たんですよぉ!」
「そうね~~偉いわねぇ」
「初めは友だちからって……それでもいいと思って……だけど高校卒業の頃になってやっと……やっと彼女にしてくれてぇ……だから初めてだって捧げたのにぃ~~~」
「そりゃ好きな男に求められればヤッちゃうわよねぇ」
「進路……別々だったけど時間があれば会って、彼氏彼女らしい事していたのに……それなのにぃ~~~」
「二股掛けられていた挙句、片方の女がデキちゃったとはね」
「全っ然気が付かなかったんですよぉ! まさか、まさか……っうぅ~~~」
「所詮男っていうのはそういう生き物なのよ。常に複数の女を渡り歩く本能を持った下衆なのよ」
「……でも……彼だけは違うって思ってて……」
「恋は盲目ね。馬鹿な女の典型例よ」
「う゛ぅぅ……洋子さん~~それ慰めてもらっていない~~」
「だって本当に呆れているんだからね」
「!」
営業終了後のお店の休憩室で、失恋して自棄酒を渇喰らって管を巻いている私の顎を洋子さんはクイッと持ち上げた。
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