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また、視界が明るくなる。いつもの交差点だ。
「あかん」
そう言って、また暗くなる。これの繰り返し。
突然あかんおじさんの笑顔と「ありがとう」の言葉が頭に浮かんだ。そっか、おじさんはこんなことを50年も頑張ってきたんやもんな。次は私の番ってわけか。なってしまったものはしゃーない、がんばるよ。
そして、1ヶ月が経つ。
やばい、もう嫌だ。地獄だ。早く殺してくれ。
もう私は壊れそうだった。
視界が明るくなる。ちょっと、そこの君、あかんなんて嘘やから、もう渡ってくれよ。絶対誰かが助けてくれるから。
ねえ、信号なんて守ったら
あかん
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