序章 東亰奠都(とうけいてんと)の時より

1/2
26人が本棚に入れています
本棚に追加
/123ページ

序章 東亰奠都(とうけいてんと)の時より

時に幕末から明治へと移り変わる頃 京都では天皇家が 東の亰 東亰へと移される際に 当時 戊辰戦争 いや 幕末の京都では 幕府の壬生狼(新選組)対幕府への反乱者(後の官軍) 戦い 殺し合いなどで 殺伐とした不穏な空気が流れていました 慶応四年九月  元号が明治へと改められ 明治二年には 政府も京都より東亰へと移されました それ以前 太政官の会議では 大阪遷都案が浮上していたのだが 千年の都 京都の公家や宮中からも 反対の声が上がり この時は 天皇の大阪行幸の後 無血開城と成った江戸城が残ったことで 「江戸遷都案」が浮上 そして 実際 行われたのであるが まさに それは 京都にとっても 一大事 まさか都が。宮様が。 遠く離れた江戸なんぞへ行ってしまうなど 言語道断と反論が噴出していたようです 長々と 東亰奠都の話を続けてきましたが ここで やっと本題に入ります 京都宮家 内裏を守護する者の間でも 大混乱が生じていました ここ 炎聖寺(えんせいじ)もそのひとつで 炎聖流と気志聖拳なる古武術にて 京都を守護してきた寺院です。 この炎聖寺内でも 江戸へ宮家を守るべく同行すべきと言う派閥と いや千年の都京都をこのまま守るべきだと言う派閥に割れて 結局は 京都の街を人を守るべきと言う炎聖寺の住職兼大師範の派の決定が優先されて 炎聖流古武術をもって 京都を守護すると決めた矢先 反対派の一人真垣 朔郎(まがき さくろう)なるものが ある呪術師に自らの死と引き換えて呪いを頼み込み 炎聖流派へと咒をかけては 自死をしました 自らの命で 呪術師の 咒を強化(いや凶化)したため その後 この炎聖寺には 男の子が生まれても 18才までは育たないと言う呪いが。。。。。 そんな 呪いを受けた 炎聖寺でしたが  師範となる跡取りを幾度も失い その呪いは完成されたかに見えたのだが。。。。。 現在 20 X X 年 ここ炎聖寺には  跡取り息子。。。。。いや 娘 か? 中学生にして 炎聖流古武術師範代の仕事をこなしています この春 無事に中学を卒業した 麗しき美少女  武術行う時はいつも長い黒髪を二つに束ねお団子状にしているが 今は 遊びに行った帰りか なんともかわいらしい ツインテールを靡かせて 戻って来ました 細面にして 大きくつぶらな瞳 長い黒髪ツインテール キリッとした太い眉(この辺は武道家らしき雰囲気あり) 小柄ながら手足は長く バランスなかなかの美少女   名前は 炎聖寺 飛鳥(えんせいじ あすか) 十五才 この四月から東亰に修行がてら高校の寮へ引っ越すため 今日はその買いものに出向いていたようです 「お嬢 ずるいよ 俺にばかり荷物持たせてさ」と 後ろからついて来たのは  これは 背の高い少年 190はある その背のため 大人びて見えるが これも 飛鳥の同級生にして 炎聖流古武術師範代 名前は  津軽 剛(つがる つよし) 彼もまた飛鳥同様 炎聖流古武術を一緒に習い同じく師範代にまで成った少年 武骨な硬派に見えますが? そして 幼なじみにして 飛鳥お嬢のよき相談役でもあります。 彼もまた 東亰へと同じ高校へ修行に行くので やはり買いものへ飛鳥お嬢と同行したが 体よく荷物持ちにされたようです この二人が本編の主人公達ですが さて 東亰の高校へ修行とは一体なんなんでしょうか?  はい 序章はここまで 次章へと続きます
/123ページ

最初のコメントを投稿しよう!