色々デビュー

3/9
7541人が本棚に入れています
本棚に追加
/186ページ
「・・・い、おいっ」 身体を揺さぶられて 徐々に合う焦点 「・・・ん」 「起きろ」 「・・・痛っ」 揺られる身体が悲鳴をあげた 覚醒する頭が理解したのは またもベッドで亜樹さんの腕の中にいる私 そして・・・ 全身に走る痛み てか、筋肉痛って翌日とかじゃなかったっけ? 「・・・えっと」 「ん?」 ん?じゃないよ? 「何故にここに?」 「琴が濡れた髪のまま寝てて 拭いてたら眠くなった」 「・・・はい?」 いつも思うけど 亜樹さんって大事な部分が抜けてる 「悪りぃ、悪りぃ 稽古2時間って聞いてたから」 そうだ!亜樹さんよ・・・ 全て言葉にして欲しい って私だってそうだから同罪か 「てか、眠くなったら 自分の部屋で寝てください」 言ってやった!この正論! 「あ゛?琴と俺は双子だろ? 別々で寝てるのがそもそもおかしいんだ」 「・・・?」 全く持って話の噛み合わない二人の会話は 遠目から見たら甘いピロートーク じゃない!!!! 「今何時ですか?」 「15時半」 「あ!」 重さんと約束した“プリン”を思い出して 亜樹さんの腕の中から抜け出そうと頑張るのに 2時間の稽古で使い果たした体力が 筋肉痛の身体を動かせない 「どうした?」 「あ、あの・・・」 正直に話せば 「ヒャッ」 上半身裸の亜樹さんに抱き上げられた ゔぅ・・・ 羞恥の極み
/186ページ

最初のコメントを投稿しよう!