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「ッ、馬鹿、締めんな」
「へっ?あ、あッ、ごめんなさ……!」
身体もそんな反応をしてしまっていたのか、鵺雲さんの唸る様な声が降ってきた。
良いのか悪いのか、それは鵺雲さんを煽るものになったらしく、卑猥な水音を伴ったピストンは益々激しくなっていく。
今、広い寝室の中を埋めているのは肌のぶつかり合う音と、濡れた音と、嬌声。
「あッ、あッ……!も、きちゃいそ……っ!」
敏感な箇所を何度も掠られながら奥を突かれていると圧迫感や痛みを凌駕する程の快感の波が押し寄せてくる。
絡めている指に力を入れてそれを訴えれば、鵺雲さんの唇が優しく俺の額へと触れた。
「ん……いいぞ、イッて」
そして、柔らかな声音で許可を与えられる。
更に絶頂を促す様にして緩急をつけ、俺の気持ちいいと感じる場所を執拗に突いてくるその腰遣いが堪らない。
……慣れてるんだな、なんて余裕がないながらも何だか複雑な気持ちになる。
「はぁ……ッぁ、ん、鵺雲さん……ッ」
「どーした……?」
「いっしょ、がいいです……」
自分だけイかされる様なこの流れが悔しくて、また一つワガママを口走れば鵺雲さんが数度瞬きを繰り返した後で片眉を下げ呆れた様に笑った。
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